【完】私の彼氏は転校生。
「――立夏が作った卵巻き、スゴく美味しい!!」
「そう? よかったぁ〜、うまくできたか心配だったから……」
「全っ然! あっ、俺もお弁当作ってきたんだけど食べる?」
「うん、食べる!」
悠太が作ったお弁当のふたを開けると、色とりどりの食材が入っていた。
「立夏」
名前を呼ばれて振り向くと、健吾が何かを口の中に入れてきた。
――ゴクンっ……。
……美味しい……。
…………ん?なんか……体がふわふわというか……なんというか……。
「チョコ買ってきたんだ、どう? 美味しい?」
「…………健吾ぉ〜……」
私は健吾の首に腕をまわして健吾の頬擦りをした。
「!? ……立夏!? もしかして……。やっぱり。チョコに洋酒入ってた……」
あれー?なんか健吾がいつもよりかっこよく見える……
「健吾カッコいい♪」
その一言で健吾の顔は真っ赤になった。
「…………ッ!! ごめん皆、俺達先に帰る」
そう言って健吾は私の手を引っ張って私の家に連れて行った。