【完】私の彼氏は転校生。
ベッド
なんで……
なんで立夏が俺のべっ……ベッドにいるのぉぉお!?
つーか男子のベッドに普通に入って……しかも一緒に寝るとか……
立夏……誘ってんのか?立夏め……寝顔までかわいいし……白雪姫みたいだ。色白でまつげが長くて……。もし立夏が赤ずきんだったらオオカミの俺は…………
「食べちまうぞ……?」
ついそういってしまった瞬間、立夏がもぞもぞと動いて寝相を変えた。
……マジで立夏、襲いたくなるんだけど。かわいすぎるんだけど。
俺は我慢できなくなって立夏に優しくキスを落とした。すると、立夏は『ん……』と声を出して起きた。
「ふっ、あぁぁ〜……って、ほぇぇえっ!? なんで健吾が布団にいるの!?」
……は?
「え、知らないけど……。立夏まさか、洋酒飲んだ……?」
立夏からは微かにお酒の匂いがする。よく俺の親父が洋酒とかワインとか置きっぱなしにするからなー。特にリビングテーブルの下に。母さんにバレないように飲んでるらしいけど。
「うーん……あっ、リビングテーブルの下に置いてあったのは飲んだよ。水だよね? アレ」
「…………いや、酒だよ。ペットボトルに入れて母さんにバレないようにしてるから」
「……」
「……」
「……なんかごめんね、健吾……」
「いや、大丈夫……原因はすべて親父だから……」
「じゃあ私、着替えてリビングにいくね」
そういって立夏は俺の部屋から出ていった。