【完】私の彼氏は転校生。
――ドンッ――!
私はある1人の女子に腕を引っ張られて倒れた。
「あんたどこいってたのよ、いなかったから皆つまんなかったんだよー?」
「そうだよ、皆寂しかったんだよー? せっかくいい遊び思いついたのに」
「あんたが的になって遊ぶのよ! さぁみんな、やるわよ!」
周りにいた男子が私を押さえて身動きできないようにしてきた。その時だった。
――ベシャッ
頭になにかが当たり、ドロッとしたものが垂れてきた。私の頭に当たったものは、
生卵だった……。
皆はどんどん生卵を投げてくる。健吾、有理、花恵ちゃんはそれをみているだけ。
「さあ、まだまだあるわよー! ほらっ、滝川くん達もやりなさいよ。そうしないとあなた達も同じ目に遭うわよ……?」
健吾達は話しかけられてビクッとした。
……健吾達はそんなことしないよね……?そうだよね…………!?
私は健吾達に“助けて”と眼差しを送った。
だが、私のSOSは届かなかった――。
「……あぁ、俺達も……やる」
そういって健吾達は渡された生卵を手に持ち、私めがけて投げてきた。