【完】私の彼氏は転校生。
「どうした、滝川達と一緒に食べねぇの?」
「うん、なんか一人で食べていたい気分だったから……」
「そっか……あ、隣座っていいか?」
「うん、いいよ!」
大河くんは弁当を持って私の隣に座った。
「サンキュ。ところでいじめの件……解決したか?」
「うん、解決したよ。健吾達謝ってくれたし。福井さんも」
「へぇー、福井そんな簡単に謝ってきたんだ? なんか意外」
「? ……なんで?」
「……実はあいつ、福井財閥の娘なんだよ」
!?!?
「そうなの!?」
「あぁ、結構有名だよ。ちなみに俺は神城財閥の息子」
「……ほぇ!?!?」
「んじゃ、またなにかあったらいつでも連絡しろよ?」
「……うんっ!」
大河くんは私の髪をくしゃくしゃとして、食堂をでていった。
大河くんに触られたところが熱い……。なんだろう、この気持ち……
なんか、いつもより脈が速い。
私には……健吾っていう大切な彼氏がいるのに――。