【完】私の彼氏は転校生。
振り返ると、そこには俺にとって永遠のライバル、藤野と元カノの舞が腕を組んで俺を見ていた。
「……うぅっ……藤……野っ、……舞……! ……ふぇ〜〜ん!!」
俺は藤野に抱きついた。
「おっ、おい! なんだよいきなり!! てか、なんで泣いてんの!? おい、男だろ!? そんなに泣くなよ、服がビショビショになるだろ!!」
藤野はそういっているけど、俺の頭を撫でて、背中をさすってくれた。……こいつ、意外と……優しいんだな……。
俺は2人にさっきあったことを話した。
「へぇ〜、そんなことがあったの……普通、彼氏の方を優先させるよね?」
「あぁ。でも立夏は先に約束していたから神城と遊んだのかもな」
「……だとしたら、俺……誤解してた?」
「「そうだね」」
「どうしよう……立夏、怒ってるかな……?」
「大丈夫だよ! 立夏はそんな理由もなく怒らないよ! 明日3人で立夏を説得しようよ!」
「……あっ……ありがと……」
「あっ、もうこんな時間!! 健吾も早く家に帰りなよ?」
藤野と舞はそういって帰っていった。