音のない恋
“俺、手話の勉強始めた
少しでも信じてもらえるように頑張るから
友達になって下さい”

実花は口をポカーンとしている。
間違えたかな…?
急いで本を開く。

すると実花は手帳を出して書きだした。

“手話わざわざ覚えたの?”
“うん”頷いて本を見せた。
“私のために?”
“そうだよ”

“どうして?”

のぞき込むように聞いてくる。
可愛い…って、違う!!!

“好きだから”

俺がそうすると
実花は顔を赤くして
俺の前で初めて笑った。

“ありがとう”
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