音のない恋
「なあ祐也、
お前実花のこと好きなのか?」
「え!!ないない。
ただちょっと面白そうだから」

俺がそういうと
視界に誰かが振り返って走るのが見えた。
走っていったのは実花だった。

「今の実花に聞かれたんじゃない?」
「それはないだろ…
耳聞こえないし」

とはいいつつも
勘違いしやすい言い方をしていた自分。

「実花口元みただけで
何言ってるかわかるよ」
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