冷酷男子に恋をする
「梨緒、頼むからさ、兄貴説得して?
俺、金持ってきてない。」
「え?持ってきてないの?」
「うん。」
「…らしいので、咲輝さん、お願いします…。」
「尚輝、お前、まじずるい手使うよな。
じゃあ、奢るから梨緒ちゃんちょうだい?」
咲輝さんがそういった瞬間、尚輝の表情が変わる。
「へ?!咲輝さん?」
「…無理。
梨緒だけは絶対渡さねぇ。」
そういって、私を抱き締める。
でも、怪我してるところを労ってくれて、痛くない。