臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
【よ、用事はそれだけか? だったら電話を切るぞ】
【ん、康平ちゃんは私と電話するのが嫌なのかな?】
【そ、そんな事は言ってねーだろ】
【ふーん、……まぁいいや。ところで、康平ちゃんがいつも勉強してる図書館てどこなのよ?】
【……永山高校の近くだよ】
【そうなんだ。そこに、この前会った山口さんているのかな?】
【亜樹は結構いる時が多いぞ。でも何で?】
【彼女、分かり易く教えてくれたからさ。また教えて欲しいと思ったんだ。ボクシング部に入部出来るのも分かったことだし、もっと本腰入れて勉強しないとね。……じゃあ電話切るからさ】
受話器を下ろした康平は嫌な予感がしていた。
翌日の土曜日。永山高校ボクシング部は朝九時から練習である。
【ん、康平ちゃんは私と電話するのが嫌なのかな?】
【そ、そんな事は言ってねーだろ】
【ふーん、……まぁいいや。ところで、康平ちゃんがいつも勉強してる図書館てどこなのよ?】
【……永山高校の近くだよ】
【そうなんだ。そこに、この前会った山口さんているのかな?】
【亜樹は結構いる時が多いぞ。でも何で?】
【彼女、分かり易く教えてくれたからさ。また教えて欲しいと思ったんだ。ボクシング部に入部出来るのも分かったことだし、もっと本腰入れて勉強しないとね。……じゃあ電話切るからさ】
受話器を下ろした康平は嫌な予感がしていた。
翌日の土曜日。永山高校ボクシング部は朝九時から練習である。