臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
「ん? ちょっと違う所があるよ」
「え、何処が違うの?」
弥生に訊かれた亜樹は、違っていた所の説明を始めた。
「……ここが違ってたのね」
弥生は教科書へのメモを書き直すと、また図書館の中を歩き始めた。
「弥生って、覚えると図書館の中を散歩するんだな」
「弥生ちゃんは、歩きながらだと覚え易いって言ってるのよね。……でも凄い行動力よね。先生達の家に泊まって、分かっていない所の全部に青い付箋紙を付けたんだってさ」
「アイツはみんなに迷惑掛けてるよ」
康平は苦笑した。
「でも、分からない所が分かるって大変な事よ。それが出来れば、もう理解したようなものだしね。……ゴメンね康平。今日は数学を教えてあげれそうにないわ。他の教科を勉強して」
言い終わった亜樹の視線の先には、戻ってくる弥生の姿があった。
「え、何処が違うの?」
弥生に訊かれた亜樹は、違っていた所の説明を始めた。
「……ここが違ってたのね」
弥生は教科書へのメモを書き直すと、また図書館の中を歩き始めた。
「弥生って、覚えると図書館の中を散歩するんだな」
「弥生ちゃんは、歩きながらだと覚え易いって言ってるのよね。……でも凄い行動力よね。先生達の家に泊まって、分かっていない所の全部に青い付箋紙を付けたんだってさ」
「アイツはみんなに迷惑掛けてるよ」
康平は苦笑した。
「でも、分からない所が分かるって大変な事よ。それが出来れば、もう理解したようなものだしね。……ゴメンね康平。今日は数学を教えてあげれそうにないわ。他の教科を勉強して」
言い終わった亜樹の視線の先には、戻ってくる弥生の姿があった。