臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
夕方六時の閉館まで勉強した三人は、図書館の入り口を出ていた。
「亜樹さん、今日は有難うございました。ところで明日もココへ来るんですよね?」
弥生は深々と頭を下げた。空手をやっているせいか、彼女は時として礼儀正しい。
「……え、えぇ。たぶん来れると思うけど……」
「是非明日も数学教えて下さい! 数学の先生の家は出入り禁止になっちゃったんで、頼れるのは亜樹さんしかいないんです」
「じゃ、じゃあ、もし会った時は教えてあげるね」
亜樹は自分の勉強も進まなかったせいか、曖昧に答えた。
「康平ちゃんも、当然明日来るんだよね?」
「い、行けたら行くよ」
「あんたは勉強しなくちゃ駄目でしょ。頭いい方じゃないんだからさ! 明日の朝九時に下田駅待ち合わせだからね」
弥生は決め付けるように言った。下田駅は、康平達が住んでいる方の駅である。
「亜樹さん、今日は有難うございました。ところで明日もココへ来るんですよね?」
弥生は深々と頭を下げた。空手をやっているせいか、彼女は時として礼儀正しい。
「……え、えぇ。たぶん来れると思うけど……」
「是非明日も数学教えて下さい! 数学の先生の家は出入り禁止になっちゃったんで、頼れるのは亜樹さんしかいないんです」
「じゃ、じゃあ、もし会った時は教えてあげるね」
亜樹は自分の勉強も進まなかったせいか、曖昧に答えた。
「康平ちゃんも、当然明日来るんだよね?」
「い、行けたら行くよ」
「あんたは勉強しなくちゃ駄目でしょ。頭いい方じゃないんだからさ! 明日の朝九時に下田駅待ち合わせだからね」
弥生は決め付けるように言った。下田駅は、康平達が住んでいる方の駅である。