臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
「左側の肩甲骨ですよね」健太が答える。
「そうだ。胸を開いてフックを打つとこの肩甲骨が動くんだ。という事はだ、折角パンチが当たっても、その衝撃は動いた肩甲骨から逃げてしまうんだよ。理屈は分かるな?」
飯島の話に、康平を除いた三人は納得したようだ。
康平に飯島が訊いた。
「高田は感覚で分かったか?」
「何となく分かりますが、やっぱり目で見てみたいです」
「そうか。……じゃあ白鳥、お前脱げ」
「ぼ、僕ですか?」
躊躇しながらも、Tシャツを脱いだ白鳥に飯島が構える。
「高田と同じポーズで左拳を押し付けろ」
康平は白鳥の動く肩甲骨を見て、健太達と同様に理解出来たようである。
「そうだ。胸を開いてフックを打つとこの肩甲骨が動くんだ。という事はだ、折角パンチが当たっても、その衝撃は動いた肩甲骨から逃げてしまうんだよ。理屈は分かるな?」
飯島の話に、康平を除いた三人は納得したようだ。
康平に飯島が訊いた。
「高田は感覚で分かったか?」
「何となく分かりますが、やっぱり目で見てみたいです」
「そうか。……じゃあ白鳥、お前脱げ」
「ぼ、僕ですか?」
躊躇しながらも、Tシャツを脱いだ白鳥に飯島が構える。
「高田と同じポーズで左拳を押し付けろ」
康平は白鳥の動く肩甲骨を見て、健太達と同様に理解出来たようである。