臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
梅田はしばらく考えていたが、再び口を開いた。
「……飯島先生には伝えておきますが、森谷にカウンターを高田へ打たせようと考えてます」
最近康平を指導している飯島は、顎に手をあてた。
「……森谷には、高田のガードを狙わせるんですか?」
「そうですね。目のいい森谷には出来ると思いますんで」
「高田の奴は、練習の終わりに時間をかけてフォームチェックをしてますからね。目はつぶってましたけど、スパーでもフォーム自体は綺麗でしたから大丈夫だと思います」
「……片桐には打たせないようにします。あの左ボディーを打つ時にカウンターを貰うと、かなりダメージになりますからね」
「片桐のボディーブローの打ち方だと、そうなっちゃいますね。ところで来週なんですが……」
この日、二人の先生は夜遅くまで話し合っていた。
「……飯島先生には伝えておきますが、森谷にカウンターを高田へ打たせようと考えてます」
最近康平を指導している飯島は、顎に手をあてた。
「……森谷には、高田のガードを狙わせるんですか?」
「そうですね。目のいい森谷には出来ると思いますんで」
「高田の奴は、練習の終わりに時間をかけてフォームチェックをしてますからね。目はつぶってましたけど、スパーでもフォーム自体は綺麗でしたから大丈夫だと思います」
「……片桐には打たせないようにします。あの左ボディーを打つ時にカウンターを貰うと、かなりダメージになりますからね」
「片桐のボディーブローの打ち方だと、そうなっちゃいますね。ところで来週なんですが……」
この日、二人の先生は夜遅くまで話し合っていた。