臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
森谷は赤コーナー側で、健太は青コーナー側に立ったまま休憩をしている。
梅田が青コーナー側へ歩き、健太へ話し掛ける。
「……片桐、お前は考えがあってそういう戦い方をしているんだな?」
健太が頷くと、梅田は再び口を開いた。
「このスパーリングは、お前の好きなようにやってみろ。……だが、今の戦い方だと失格負けになるのを覚えておけ! それと、森谷にはカウンターを打たせるからな」
「はい」
健太は真剣な表情で返事をした。
青コーナー側から戻った梅田は、森谷へカウンターを打っていいと許可を出す。
「え、いいんですか?」森谷は、意外そうな顔で聞き直した。
「そうだ! 但し六分目……いや、八分目で打つんだぞ」
「……分かりました」
森谷が返事をした時、開始のブザーが鳴った。
梅田が青コーナー側へ歩き、健太へ話し掛ける。
「……片桐、お前は考えがあってそういう戦い方をしているんだな?」
健太が頷くと、梅田は再び口を開いた。
「このスパーリングは、お前の好きなようにやってみろ。……だが、今の戦い方だと失格負けになるのを覚えておけ! それと、森谷にはカウンターを打たせるからな」
「はい」
健太は真剣な表情で返事をした。
青コーナー側から戻った梅田は、森谷へカウンターを打っていいと許可を出す。
「え、いいんですか?」森谷は、意外そうな顔で聞き直した。
「そうだ! 但し六分目……いや、八分目で打つんだぞ」
「……分かりました」
森谷が返事をした時、開始のブザーが鳴った。