臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
梅田がカウントを数え終わった後に、健太がゆっくりと立ち上がる。
その様子を見ていた梅田が健太に言った。
「……片桐、ヘッドギアとグローブを外して、そこの長椅子で横になってろ」
「……はい」
返事をした健太に、飯島も話し掛ける。
「テンカウントで立てなかったんだから、長椅子まで手を貸すぞ」
「あっ、先生大丈夫です」
そう言って健太はリングから出ると、スパーリングで使った保護具を、自分のタオルで綺麗に拭いて長椅子で横になった。
飯島が森谷に小声で話す。
「お前のカウンターは、片桐の顎に当たったのか?」
「いいえ、額に当たったんですぐに立てると思ったですが……」
「……そうだよな」
飯島は、長椅子で仰向けになっている健太を見て小さく溜め息をついた。
その様子を見ていた梅田が健太に言った。
「……片桐、ヘッドギアとグローブを外して、そこの長椅子で横になってろ」
「……はい」
返事をした健太に、飯島も話し掛ける。
「テンカウントで立てなかったんだから、長椅子まで手を貸すぞ」
「あっ、先生大丈夫です」
そう言って健太はリングから出ると、スパーリングで使った保護具を、自分のタオルで綺麗に拭いて長椅子で横になった。
飯島が森谷に小声で話す。
「お前のカウンターは、片桐の顎に当たったのか?」
「いいえ、額に当たったんですぐに立てると思ったですが……」
「……そうだよな」
飯島は、長椅子で仰向けになっている健太を見て小さく溜め息をついた。