臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
「そうだな。……でも食堂の所は人が多いんじゃないか?」
「分かってるけど、一応見ておかないとさ」
有馬が言い終わった時に、二人は食堂に着いていた。
永山高校の食堂の中には売店があり、その近くに水飲み場があった。
そこには、柄の悪い三年生達が、売店で買ったパンやジュースを片手に持ちながらタムロしていた。
どうやら彼等の溜まり場のようである。
二人は、諦めて別の水飲み場へ向かった。
彼等の行動には理由があった。
康平と有馬は先週のスパーリングで、パンチを打つ時に、目をつぶる癖があることを梅田から指摘された。
癖を直す方法を彼から聞いた二人は、その日から家で洗面器に水を入れ、マバタキしないようにしながらバシャバシャ顔に水をかけていた。
「分かってるけど、一応見ておかないとさ」
有馬が言い終わった時に、二人は食堂に着いていた。
永山高校の食堂の中には売店があり、その近くに水飲み場があった。
そこには、柄の悪い三年生達が、売店で買ったパンやジュースを片手に持ちながらタムロしていた。
どうやら彼等の溜まり場のようである。
二人は、諦めて別の水飲み場へ向かった。
彼等の行動には理由があった。
康平と有馬は先週のスパーリングで、パンチを打つ時に、目をつぶる癖があることを梅田から指摘された。
癖を直す方法を彼から聞いた二人は、その日から家で洗面器に水を入れ、マバタキしないようにしながらバシャバシャ顔に水をかけていた。