臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
次のスパーリングまで課題を見付けて取り組んでいる白鳥を見て、康平は森谷とのスパーリングを思い出す。
スパーリングは実戦練習である。相手のパンチを貰ってしまう怖さがあり、緊張してそれを行っていた康平は、おぼろ気ながらしか覚えていない。
ただ、森谷の緩急を付けた左ジャブで突き放され、自分のパンチが届かない印象はあった。
今までまともに当たったのは、ガードの上を叩いた左ボディーブローの一発だけである。
もっと踏み込みをよくしなければと思い、康平は再びケンケンを始めた。
康平と白鳥が第二体育館から練習場へ戻った時、有馬と健太は練習場にいなかった。
飯島が言った。
「お前ら随分遅いなぁ。有馬と片桐はもう帰ったぞ」
二人は残りの補強トレーニングに取り掛かる。
二年生達は、三人共まだ残って練習に取り組んでいた。
スパーリングは実戦練習である。相手のパンチを貰ってしまう怖さがあり、緊張してそれを行っていた康平は、おぼろ気ながらしか覚えていない。
ただ、森谷の緩急を付けた左ジャブで突き放され、自分のパンチが届かない印象はあった。
今までまともに当たったのは、ガードの上を叩いた左ボディーブローの一発だけである。
もっと踏み込みをよくしなければと思い、康平は再びケンケンを始めた。
康平と白鳥が第二体育館から練習場へ戻った時、有馬と健太は練習場にいなかった。
飯島が言った。
「お前ら随分遅いなぁ。有馬と片桐はもう帰ったぞ」
二人は残りの補強トレーニングに取り掛かる。
二年生達は、三人共まだ残って練習に取り組んでいた。