臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
「まぁ、俺の話だけだと分かんねぇだろうからな。……ただ、ここの高校に勉強を頑張って入学したのは、その人に薦められたからなんだ。『プロでやりたいんだったら、アマチュアで経験積んだ方がいいぞ』ってね。んで、県の中じゃボクシングが強い高校は、うちと青葉台じゃん?」
「……そうだね」
「でも、青葉台はうちより偏差値高いから永山に決めたんだけどさ、俺なりにかなり勉強頑張ったんだぜ。頭が悪いなりにな」
「でも、有馬は何でプロボクサーになりたいって思ったんだよ?」
「……俺ってさぁ、カッコだけなんだよな。目付きが悪いからヤンチャに見えるけど、結構ビビりだしさ」
「…………」
「さっき話したプロボクサーの人は長尾さんて言うんだけどさ、ああいうハートのある人に憧れるし、……と、とに角試合を見てカッコイイって思ったんだよ」
「……そ、そうなんだ」
「康平もプロの試合を生で見ると分かるよ。テレビで見るのと全然違うからさ。……俺がプロになりたいって話は誰にも言うなよ。まだ、まともなスパーリングも出来ねえんだからな」
「……そうだね」
「でも、青葉台はうちより偏差値高いから永山に決めたんだけどさ、俺なりにかなり勉強頑張ったんだぜ。頭が悪いなりにな」
「でも、有馬は何でプロボクサーになりたいって思ったんだよ?」
「……俺ってさぁ、カッコだけなんだよな。目付きが悪いからヤンチャに見えるけど、結構ビビりだしさ」
「…………」
「さっき話したプロボクサーの人は長尾さんて言うんだけどさ、ああいうハートのある人に憧れるし、……と、とに角試合を見てカッコイイって思ったんだよ」
「……そ、そうなんだ」
「康平もプロの試合を生で見ると分かるよ。テレビで見るのと全然違うからさ。……俺がプロになりたいって話は誰にも言うなよ。まだ、まともなスパーリングも出来ねえんだからな」