臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
「今、白鳥と高田が言った三つのポイントを意識してこれから練習していくんだな。……これから第二体育館に行って練習開始だ」
飯島はそう言って、第二体育館へ歩いていった。
練習が進み、一年生達が補強運動を始めようとした時、再び飯島が口を開く。
「お前達は、これから腕立てをしなくていいぞ」
「え、マジっすか。……でも、どうしてですか?」
メニューが減ったせいか、有馬が嬉しそうに質問した。
「おいおい、やけに嬉しそうだな。さっき梅田先生と話したんだが、今日は力が逃げない打ち方を教えたよな」
「はい。肩関節を前に出す事と胸を開かない事ですよね」
「お、いいぞ有馬。即答出来るって事は、頭では理解してるって事だ。……腕立ては、肩や腕の他に胸の筋肉も鍛えられるから今日から中止なんだ」
「胸を開かないようにする為ですか?」白鳥が訊いた。
「そうそう、胸の筋肉に力を入れてパンチを打つと、どうしても胸が開き易いからな」
飯島はそう言って、第二体育館へ歩いていった。
練習が進み、一年生達が補強運動を始めようとした時、再び飯島が口を開く。
「お前達は、これから腕立てをしなくていいぞ」
「え、マジっすか。……でも、どうしてですか?」
メニューが減ったせいか、有馬が嬉しそうに質問した。
「おいおい、やけに嬉しそうだな。さっき梅田先生と話したんだが、今日は力が逃げない打ち方を教えたよな」
「はい。肩関節を前に出す事と胸を開かない事ですよね」
「お、いいぞ有馬。即答出来るって事は、頭では理解してるって事だ。……腕立ては、肩や腕の他に胸の筋肉も鍛えられるから今日から中止なんだ」
「胸を開かないようにする為ですか?」白鳥が訊いた。
「そうそう、胸の筋肉に力を入れてパンチを打つと、どうしても胸が開き易いからな」