臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
「それは張り切らないとね。携帯があればメールも出来るし、何かと便利だからさ。土曜日はケーキバイキングに行くから勉強出来ないにしても、日曜日はビシビシいくわよ。……今日は閉館まで、君の苦手な数学をやっちゃおうか?」
「お、お手柔らかに頼むよ」
教える気満々の亜樹に矛盾を感じつつ、康平はそう言ってジュースを一気に飲み干した。
土曜日になり、部活を終えた康平と健太は、駅前のケーキバイキングへ参加した。
その帰り道、康平と健太、そして麗奈が電車に乗っていた。三人共、同じ中学を卒業しているので降りる駅は一緒である。
一人分の席が空いていた。康平と健太は苦しそうな表情の麗奈に座らせる。
麗奈が辛そうに話す。
「もうこれ以上食べられないわ。座っているのもシンドイんだもん」
「麗奈は食い過ぎなんだよ。いくら食べ放題たって、最後は無理して食ってたじゃん」
健太が吊り輪につかまりながら言った。
「うるさいわね! 全部の種類を食べたかったのよ。店に払った千二百円の倍以上は食べないとね。マジで苦しいから、今はそっとしておいてくれる」
麗奈はそう言って無言になった。
「お、お手柔らかに頼むよ」
教える気満々の亜樹に矛盾を感じつつ、康平はそう言ってジュースを一気に飲み干した。
土曜日になり、部活を終えた康平と健太は、駅前のケーキバイキングへ参加した。
その帰り道、康平と健太、そして麗奈が電車に乗っていた。三人共、同じ中学を卒業しているので降りる駅は一緒である。
一人分の席が空いていた。康平と健太は苦しそうな表情の麗奈に座らせる。
麗奈が辛そうに話す。
「もうこれ以上食べられないわ。座っているのもシンドイんだもん」
「麗奈は食い過ぎなんだよ。いくら食べ放題たって、最後は無理して食ってたじゃん」
健太が吊り輪につかまりながら言った。
「うるさいわね! 全部の種類を食べたかったのよ。店に払った千二百円の倍以上は食べないとね。マジで苦しいから、今はそっとしておいてくれる」
麗奈はそう言って無言になった。