臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
「白鳥、お前は実戦の経験があんのか?」
リングから出た白鳥に飯島が質問した。
「……ええっと、あるって言えばある事になります」
「ある! まさか喧嘩じゃないよなぁ」
「そ、そんなんじゃないですよ」
ニヤニヤしながら訊く飯島に、白鳥は肩で息をしながら否定した。
「飯島先生、何で白鳥が経験者って思うんですか?」
横から有馬が割り込む。
「スパーリングを終えたばかりなのに、白鳥は興奮もしていないだろう。それで実戦馴れしてるんじゃないかって思ったのさ。……まぁ、どこで実戦したかは訊かないでおくけどな」
「……でも今日の白鳥のフォームはバラバラでしたよ」
言い返す有馬に、飯島は笑いながら言った。
「ハハハ、確かにそうかも知れないが、白鳥はお前達よりも開き直っていたぞ。おっかなびっくりパンチを打つお前達よりはな」
リングから出た白鳥に飯島が質問した。
「……ええっと、あるって言えばある事になります」
「ある! まさか喧嘩じゃないよなぁ」
「そ、そんなんじゃないですよ」
ニヤニヤしながら訊く飯島に、白鳥は肩で息をしながら否定した。
「飯島先生、何で白鳥が経験者って思うんですか?」
横から有馬が割り込む。
「スパーリングを終えたばかりなのに、白鳥は興奮もしていないだろう。それで実戦馴れしてるんじゃないかって思ったのさ。……まぁ、どこで実戦したかは訊かないでおくけどな」
「……でも今日の白鳥のフォームはバラバラでしたよ」
言い返す有馬に、飯島は笑いながら言った。
「ハハハ、確かにそうかも知れないが、白鳥はお前達よりも開き直っていたぞ。おっかなびっくりパンチを打つお前達よりはな」