臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
「俺が教える! ……む、無理だよ。俺も友達に教えて貰ってんだからさ」

「康平ちゃんには頭のいい友達いるんだね。彼はイケメン?」

「……女の子だよ」

「え、マジ? それって彼女?」

「い、いや、そういうんじゃないと思うけど、……友達かな」

「なぁに気取っちゃってんのよ! 土日は図書館で勉強してるから、来た時は教えてよ。……その代わり、ここでシャドーボクシングをするのは私が許可するからさ」

 弥生はそう言って家に帰っていった。

 康平も、今度は本当にストレッチングをして家に帰った。

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