臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)
「片桐、ストレートを打つ間合いはどれ位だ?」
「一歩踏み込んで当たる位だと思います」
「じゃあ、その距離からフックやアッパーは当たると思うか?」
「いいえ、届かないと思います……あっ!」
「気付いたようだな。距離によって打てるパンチは変わってくるんだよ。……今のお前らは、離れた時はストレート系に対しての返し技、近い時はフックやアッパーに対しての返し技を繰り返せ。分かったな」
「二種類のパンチへ返し技の練習ですか、……スパーリングでも早く出そうですね」
「それでも出ない奴は出ないんだよ。情けない程にな」
感心したように話す有馬へ、相沢が自嘲気味に言った。他の二年生達は、自分の事を言っている相沢を見て笑っていた。
「だがなぁ、ディフェンスの練習にもなるから真剣にやるんだぞ」
最後は真剣に話す相沢キャプテンへ、一年生達は大きく返事をした。
「一歩踏み込んで当たる位だと思います」
「じゃあ、その距離からフックやアッパーは当たると思うか?」
「いいえ、届かないと思います……あっ!」
「気付いたようだな。距離によって打てるパンチは変わってくるんだよ。……今のお前らは、離れた時はストレート系に対しての返し技、近い時はフックやアッパーに対しての返し技を繰り返せ。分かったな」
「二種類のパンチへ返し技の練習ですか、……スパーリングでも早く出そうですね」
「それでも出ない奴は出ないんだよ。情けない程にな」
感心したように話す有馬へ、相沢が自嘲気味に言った。他の二年生達は、自分の事を言っている相沢を見て笑っていた。
「だがなぁ、ディフェンスの練習にもなるから真剣にやるんだぞ」
最後は真剣に話す相沢キャプテンへ、一年生達は大きく返事をした。