コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
そのことは報告を受けていたから知っていたけど、しばらく会っていなかったから本当に嬉しい!



「子供何歳だっけ?」

「1歳半です。ちょっと目を離した隙にどんどん歩いていっちゃって」

「もうそんなになるんだぁ! 大変だねー」



奈々ちゃんに抱っこされた女の子を、那央と二人でかまっていると。



「あれ、何で二人が!?」



いちごが入ったカップを手に、これまた驚いた顔で旦那様が近付いてきた。

それはもちろん、高校時代から付き合っていて、“テニスの王子様”ともてはやされた彼。



「樋田先輩! あたし達もびっくりですよ」

「はは、まだその呼び方なの? もう先輩じゃなくていいよ、縁ちゃん」



うぅ、やっぱり爽やか笑顔が素敵すぎる……!


樋田先輩は今まであたしを“牧野さん”と呼んでいたけど、名字が変わってからは名前で呼んでくれるようになったんだよね。

それだけでちょっとときめいちゃって、なんかゴメンね奈々ちゃん。


ていうか、こんな美しいのにパパだなんて、世の中の未婚女性が泣くって絶対!

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