コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
「縁、目ぇキラキラさせすぎ」



はっ!

冷た~い声と視線にギクリとする。

恐る恐る振り向くと、口元にだけ笑みを浮かべている那央が……ヤバい。



「そんなに他の男に見惚れてると、後でどうなっても知らねーぞ」



耳元で囁かれ、ドキッと心臓が跳ね上がる。

あたしが樋田先輩のファンだったことを知っているからか、那央はいまだに警戒してるらしい。


束縛はしないけど、こうやってたまにヤキモチ妬いてくれるのが嬉しかったりもする。

なんて、本人には言わないけどね。



「相変わらず仲良いね、君達」

「先輩達だってラブラブじゃないですか」

「それがこの人、娘にベッタリで家事手伝ってくれないんですよー」



不満げに頬を膨らませる奈々ちゃんに、苦笑いする先輩。

いつの間にか立場が逆転してるみたいだけど、二人ともパパママらしくなっていて微笑ましい。

もうしっかり家族になってるんだなぁ。


幸せそうな三人にほんわかと胸が温かくなっていると、隣で那央の携帯が鳴り出した。

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