コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
「子供、かぁ……」



たしかに、守るべきものがあった方が人は強くなるんだろうし、一人で那央の帰りを待つより寂しさは少なくなるかもしれない。



「まだ全然って感じですか?」

「んー、あたしはそんなこともないんだけどね……」

「こらこら、あんまりそういうデリケートな問題に首突っ込んじゃいけないよ」



旦那様に優しくなだめられ、奈々ちゃんはシュンとして「ごめんなさい」と謝る。

なんか紳士度がアップしてるなぁ、先輩。

奈々ちゃんは相変わらず素直で可愛い。

そんな二人に、あたしは笑って首を横に振った。



「全然いいんだよ。いつかその時が来たら色々教えてください、先輩ママ」

「はい、任せてください!」



笑い合っていると、腕時計を見た先輩が奈々ちゃんの肩をぽんと叩く。



「奈々、そろそろ時間」

「うん。じゃあ先輩、今度ゆっくりランチでもしましょう」

「そうだね! また連絡する」

「片霧くんにもよろしくね」



三人は笑顔で手を振って、仲睦まじくハウスから出ていった。

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