コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
。:*°そばにいてくれればそれでいい

Side*那央



交番勤務の一日は警察署の朝礼から始まる。

事故の発生状況や連絡事項を確認してから拳銃を受け取り、それぞれの交番へ向かって出発。

前日から勤務していた人と交代して、まずは交番の前に立つ立番からだ。


お年寄りが道を聞いてきたり、落とし物が届けられたり。

地域の人から頼りにされていると実感するこの時間が、俺は一番好きだったりする。



「あ、イケメン警官」

「きゃーホントだ!」



こうやって、黄色い声が聞こえてくることも度々ある。

振り向くと、二人の女子高生が少し離れた所でまた声を上げた。



「お巡りさん、おはよーございまーす」

「もう“こんにちは”の時間です。君達、こんな時間に歩いてて学校は?」

「今日は創立記念日で休みなのー!」

「へぇ、いーね」



キャッキャとはしゃぐ彼女らを見てると、この若さが懐かしいと思ってしまう。

俺もまだ若いはずなんだけど、6年も警官をやってるからか、学生時代なんて遥か昔のことのように思えるんだ。

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