コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
“頑張って”と、あえて声に出しては言わないけど、きっと縁なりの励ましなんだろう。

その気遣いが、ささくれ立った心をまるくしてくれる。

彼女はいつも俺の葛藤を理解して、支えてくれる──本当に最高の嫁だ。



「ご飯、おかわりいる?」

「あ、じゃあ」



俺の茶碗を持ってキッチンへ向かう縁。

見慣れてしまった風景だけど、この姿が見られることもはものすごく幸せなことなんだ。

だから、そのありがたみを忘れずに、俺はずっと愛を伝え続けようと思う。



「このしょうが焼き、すっげーご飯ススムわ」

「でしょ」

「つーか、縁の料理はどれも美味いんだけどさ」



パチンと炊飯器のフタを閉めて、キョトンとする縁。



「なに突然。そんなこと言っても何も出ないよ」

「いいんだよ。俺のそばにいてくれればそれで」



「……またクサい台詞を」と言いながらも、縁はどこか嬉しそうな顔で戻ってくる。

彼女をそっと引き寄せ、そのほんのり桜色に染まる頬に、愛と感謝をこめてキスをした。


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