コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
。:*°必要不可欠な存在
──最近、なんだか那央と距離を感じるようになった気がする。
放火事件が頻繁に起こるようになってから、那央は前にも増して忙しくなった。
だから、ゆっくり会う時間が取れないのは仕方ないってわかってる。
突然帰りが遅くなったりする時、ちゃんとした理由を教えてくれないのも、警察官は守秘義務があるからだということも。
わかっているけど、どうしてもふと考えてしまう。
あたしがいる意味はあるのかな──って。
この間も、あたしがお風呂に入っている間に電話していた那央は、
『お前は知らなくていいことだよ』とだけ言って、誰とどんな話をしていたか教えてくれなかった。
別にすごく内容を知りたかったわけでもないし、浮気を疑ったりしているわけでもない。
ただ、自分がのけ者にされているみたいで、ちょっと寂しかった。
最近その……エ、エッチだってしてないし。
人肌恋しいというか、何と言うか……全身で愛されてるって感じたいじゃないですか。