コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
三時間ほど経つと、皆ほどよく酔いが回ってきたようで。
あたしは空いた缶やビンを舞花と片付けながら言う。
「そろそろお開きにしよっか」
「だな。俺と縁は明日仕事だし」
那央が背伸びすると、小柴くんも立ち上がってあたし達に頭を下げた。
「今日はほんっとーにありがとうございました! こうしてまた舞花さんとも会えたし、すっごいよかったです!」
「もー小柴くんってばぁ」
パシンと背中を叩く舞花だけど、その顔はニヤけまくっていて嬉しそう。
あれ、まだ付き合ってないよね?二人……。
そう錯覚しそうなくらい、二人の雰囲気はラブラブだ。
「縁さんの手料理も、めちゃくちゃ美味しかったです! 片霧さんが『俺ほど幸せな奴はいない』って自慢してくるのも仕方ないなと!」
にぱっと可愛らしい笑顔を向ける小柴くんに、あたしは一瞬キョトンとする。
那央、そんなこと言ってたの?
彼はポリポリと頭を掻きながら、何食わぬ顔で言う。
「そりゃ自慢したくなるだろ。縁は最高の嫁なんだから」
皆が冷やかすように笑う中、あたしは嬉しさと恥ずかしさでムズ痒くなるばかりだった。