コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
「じゃ、ちゃんと舞花ちゃん家まで送れよ」

「もちろん! 任せてください」

「ありがとね、縁」

「うん、二人とも気をつけて」



小柴くんと舞花は笑顔で手を振って帰っていった。

きっと明日あたり、“付き合うことになったよ”と報告メールが来そう。

玄関まで二人を見送り、リビングに戻ったあたし達は、片付けをしながらそんなことを話していた。



「これからしばらくは小柴のノロケ話を聞かされるんだろうな……」

「那央だって言ってたんじゃないの」

「言ってた」



自分のことは棚に上げている那央に笑いながら、あたしは食器をシンクに運んで洗い始める。



「最近幸せそうな話題ばっかりで嬉しいな。あ、さっき華ちゃんが電話で言ってたけど、凪さんも結婚考えてるみたいだよ」

「げ、マジ? あいつはデキ婚しそうだなーと思ってたのに」



気味が悪い、とでも言うように眉をひそめる那央に、あたしは苦笑する。

まぁ、凪さんは本当にプレイボーイだったみたいだから、そう思うのも無理ないかもしれないけど。

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