コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
「たしかに、凪さんならすぐ子供出来そう」



すごく勝手なイメージだけどね。

食器を洗いながらクスッと笑って言うと、突然あたしの腰に後ろから手が回された。



「ひゃっ──!?」



急に密着されて、ドキンと心臓が跳ねる。

こんなこと前にもあったな……なんて、まだ高校生だった頃のことを思い出していると。

彼はあたしの耳にかかる髪の毛をそっと掻き分け、こう囁いた。



「……俺達も、そろそろ子供つくろっか」



──こ、コドモ!?

唐突な言葉に驚いて、あたしは思いっきり振り向く。



「なっ、なにイキナリ!?」

「や、子供がいた方が縁も寂しくないかなと思って。この間みたいな想いさせるのは俺も嫌だし」



あ……那央、記念日のこと気にしてるんだ。

申し訳なく思うと同時に、奈々ちゃんに言われたことを思い出す。


『縁先輩も子供が出来たら、きっともっと心強くなると思いますよ』

という言葉を。……だけど。

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