コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
「……あたしも、もちろん赤ちゃん欲しいよ?
でも、やっぱりちょっと不安。那央がいない時でもあたしにちゃんと世話出来るのか、自信なくて……」



すれ違いが多い生活で、きっと頼りたい時に頼れないということもあるだろう。

そうなった時に一人で対処出来るのか、今はまだ自信が持てなくて目線を落とした。

そんなあたしの頬に手をあてた那央は、振り向かせるとおでこに優しくキスをして、ふっと微笑む。



「自信ってさ、何もやらずに持てるものじゃないと思うんだ。まず挑戦してみて、それから少しずつ身についていくものなんじゃねーかな」



不思議と説得力のある言葉が、あたしの曇った心に少しの晴れ間を覗かせる。



「誰だって、きっと最初は親になるのは不安だよ。だって経験したことがないんだから」

「……そうだね」

「大丈夫、俺も出来る限り協力するから。もし勤務中に何かあったら交番に駆け込んでこい」



最後はなんだかおかしくて吹き出してしまった。

そうだよね、最初は誰もが不安なんだ。

それを乗り越えなきゃ、親なんて責任のある立場にはなれないよね。

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