コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
エロ本がどうのって発言がちょっと気になるところだけど、聞かなかったことにしておくか……。


たしかに、この春でもう高3になる遼くんは、子供の頃から卓越してるとこがあったからなぁ。

華ちゃんもわかりやすい方だと思うし、きっとバレるのも時間の問題だったよね。



「どうせ縁は相談受けてたんだろ。相手どんなヤツか知ってんの?」

「写真とかは見たことないけど、話聞いてるとなんか……ヤンキー上がりの人っぽい」

「ヤンキーって……まさか陸や海みたいなヤツじゃねーだろな」



懐かしい名前に、あたしはあの頃を思い出して笑ってしまった。

元気かな、あの二人。今もバカやってそう。



「大丈夫だよ。昔はちょっとやんちゃしてたみたいだけど、いい人だって言ってたし。大事にしてくれるよ」

「だといいけど。なんか心配だな」



あっという間にご飯をたいらげる那央を見ながら、あたしはクスッと笑いをこぼす。



「那央、お父さんみたい」

「あー……父親ってこういう心境なのか。たしかに、あれだけ俺にくっついてた華に好きなヤツが出来るって、ちょっと寂しい気もするし」

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