きみの声を聞かせて
デビュー戦……。
高校生になってから、最初の大会で何回か試合には出してもらったから
本当のデビュー戦ではないけど、この学校に入ってからはデビュー戦になる。
「楽しみだな。じゃ、改めてこれからは同じバスケ部員としてよろしくな」
((よろしく))
わたしは口だけ動かして笑顔
でそう言った。
「夏帆ちゃーん!翔矢買ってきたよ!」
ペットボトルを3つ持ってこっちに走ってくる渚くん。
それから三人でバスケやクラスのことを話しながら
部長さんに部室に鍵をかけることを声掛けられるまで楽しい時間を過ごしたんだ。