きみの声を聞かせて
翌日。
放課後になると、わたしは部室に行かずに一枚の紙を持って教官室に向かった。
“これからよろしくお願いします!”と紙に貼り付けた付箋と一緒に瀬名先生に提出した。
わたしは手渡すとペコっと頭を下げた。
「本当かい?本当に女バスに入ってくれるのか?」
瀬名先生はこんなに早く入部届がもらえると思わなくてびっくりしている様子。
わたしはコクンと頷くと、レポート用紙をかばんから取り出して
((いろいろ問題は抱えていますが、やっぱりわたしにはバスケしかないので
ここでもう一度頑張らせてください))
と書いて、瀬名先生の方に向けた。