きみの声を聞かせて
「夏休み前にも言いましたが……」
ロングホームルームの時間。
教壇に立って話しているのは先生ではなく、文化祭実行委員である2人。
前置きを入れながら、なんだかあまり良くないことを話すような感じがする。
「……このクラスはチュロスの販売で希望を出しましたが
被っていた先輩のクラスが生徒会の審査を通り、
結局このクラスはステージ部門の「劇」になってしまいました」
その言葉を聞いた瞬間、クラスのみんなは「マジかよ!」「劇なんて大変なだけじゃん!」と否定的な言葉で溢れてしまった。