きみの声を聞かせて
もうここまで作ってたってことは、多数決取る以前の問題だったんだって思う。
クラスのみんなをまとめていくの上手だなって思っていると
自分の手元にプリントが回ってきて、自分の配役がないか確認しようとしたら……
「すごいじゃん!夏帆主役じゃん!」
と麻美がびっくりしながら大きな声で言ってきた。
え?!嘘でしょ!!
わたしは麻美に反応できないまま、すぐにプリントに目を通して見ると
【☆ラプンツェル 小林 夏帆 (千葉 麻美)】
と書いてあった。
そんな……わたし、文化祭までに声が出る保証なんてどこにもないのに!!