きみの声を聞かせて



「そうだけど、小林さんは今声が出ない状況だろ?」



実行委員の声にガヤガヤしていたクラスは一気に静かになった。



「そうだけど……」



「だから演技は小林さんにやってもらって、台詞は千葉にやってもらうから。



ちゃんとそのつもりでいろよ!」



「嘘でしょー!!」



とテンションハイだった麻美は一気に落胆して、私に主役の台詞なんて言える訳ないよと言い出している。



後ろの三人であるわたしたちは一気にテンションが下がってしまって、文化祭が憂鬱に感じてしまった。



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