きみの声を聞かせて
「夏帆ちゃんが抜擢した理由は真面目だったのに
俺の配役した理由はめっちゃ適当じゃん!」
と二人の実行委員に向かってムキになって渚くんが言うと
クラスのみんなは盛大に笑い出して、わたしも自然と笑顔になれた。
「じゃあ、裏方の役割分担を決めまーす!
ちなみにさっき言った役割分担の他に台本もいるんだけど、台本の子たちは実行委員たちと一緒に今日から頑張ってもらいます!」
それから黒板に書かれた役割分担のところに役のない子たちが名前を書き始めた。
人数が溢れるたびにじゃんけんをして「勝ったー!」「負けたー!」と盛り上がっていて
一方、テンションガタ落ちだったわたしたちは
「メインの役がやる気ないと周りはもっとやる気起きないだろうから
ここはもう腹を括って(くく)3人で頑張ろうぜ」
という渚くんの言葉でもう頑張るしかなかった。