きみの声を聞かせて
いつの間にかいなくなってた渚くんは平らな黒いバッグを持ってきて
「今日は書くもの必要でしょ?」
と言って取り出したのはホワイトボードの上にバスケコートが書かれているものともう一つは何も書いてないホワイトボード。
最初そのバスケコートが書いてある作戦ボードに書くの?って思っちゃったけど、もう一枚あって良かった。
わたしは渚くんからホワイトボードとペンを受け取ると、ペンを持つ手が震えながらもこう書いた。
((前いた学校と試合することになった))
「あちゃー!いきなり?」
うわー!と言う渚くんにわたしは小さく頷く。
「それで夏帆はそいつらにビビってるわけ?」
ばっさりとそう言う翔矢くんにわたしは何も反応ができなかった。