きみの声を聞かせて
え?振り落とす?
そりゃ離して欲しいけど、もし振り落とされたら絶対挫いた足はまた泣いてしまうくらい痛いはず。
考えただけでも目をぎゅっと瞑りたくなる。
ええーい!もうどうにでもなれっ!
わたしは振り落とされるのは絶対に嫌だと思って、翔矢くんに手を回した。
すると、フッと翔矢くんが笑ってやればできんじゃんと言っていた。
そしてようやく翔矢くんが下ろしてくれた場所は救護室だった。
だけど、他に怪我した人がいるのか出払っていて誰にもいない。
「とりあえずバッシュと靴下脱いで。
で、次の試合は出るの?」