きみの声を聞かせて
わたしの声も……もうすぐ取り戻せるかな。
そしたら一番最初に翔矢くんに会いに行きたい。
そんな浮かれモードのわたしに、コンコンとノックの音が聞こえたと思ったらすぐにドアが開いて
「夏帆ー!足大丈夫ー?」
「急にいなくなって心配してたんだよ!」
「星から聞いたよ!足怪我したんだって?」
「私達のことは考えなくていいから、
夏帆が足痛いんだったら棄権しよう。
一年生大会は上につながる大会じゃないんだから、夏帆は全然足を優先していいんだからね」
と今大会のキャプテンのかすみがそう言うと、みんなは一気に静まった。
わたしを囲んでるみんなの表情を見ると誰1人として不満そうにしている子はいなくて、優しい表情だった。