きみの声を聞かせて




「今日から転校生がこのクラスに来ます。



小林さん入って来て下さい」



担任の篠宮先生に呼ばれて、わたしは一度真新しい制服のスカートをギュッと握ってから教室のドアに手をかけた。



……大丈夫。



喋れなくたって表情で伝えればいい。



先生だって何かあればすぐに私を頼ってね!できるだけ力になるからって優しい言葉をかけてくれるくらい良い人そうだった。



きっとこのドアの先は、今まで泣き叫ぶほど辛かった過去に比べものにならないくらい



本当の高校生活が待ってる。



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