きみの声を聞かせて
さあ、新しい道を歩き出そう。
わたしはドアを開けて教室に足を踏み入れた。
入った瞬間、40人くらいの視線がわたしに突き刺さった。
そしてクラスはざわざわし出して「わー女子じゃん!やったな!」とその中でも一際大きな声を出した男の子の声が聞こえた。
黒板には先生が縦に小林夏帆と書くと手についたチョークをパッパッと払っていた。
「今日からみんなのクラスの一員になる小林夏帆さんです。
小林さんはバスケがとっても上手でスポーツ万能だそうよ!
球技大会が今から楽しみね!」
先生はそう言うと1回口を閉じた。