きみの声を聞かせて




「もう~夏帆まで泣かないの!お母さん、今度ちゃんと星くんにお礼を言いたいからお家に連れてきてね!」



わかったと口を動かすと、わたしは笑顔を浮かべた。



前の学校に通ってた頃は、こんな日が来るなんて思いもしなかった。



お母さんたちに隠し通すこと、あの過酷に耐えることでいっぱいだった。



こうして、わたしは心から微笑むことができたのは



お父さん、お母さんだけじゃなくて、



渚くん、麻美そして……



翔矢くんのおかげ。



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