きみの声を聞かせて



わたし、教室にかばん置きに行ってないから筆記用具を持ってるのに



麻美はわたしのためにわざわざ先生に見つかる危険を冒してまで持ってきてくれたんだ。



絶対見つからないようにしないと。



わたしは音を立てないように気をつけながら片手だけで自分の背中に引き寄せる。



「それにしてもここ!全然人来ないんだね!



夏帆良いとこ見つけたじゃん。



今度からサボる時はここにしよ!」



「あんまり大きな声を出すなよな!



下の階は普通に授業やってんだぞ!」



「「…………」」



2人とも黙ると授業をやってる先生の声が聞こえてくる。



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