きみの声を聞かせて



「…………」



「どおりで夏帆ちゃんはバスケが上手いわけだ!



麻美聞けよ!夏帆ちゃんスリーポイントをいきなり軽々決めちゃうくらいバスケが上手いんだぜ!」



話し終わった後、絶対に暗くなってしまうと思ったのに



渚くんが持ち出してきたのは昨日の部活の話。



「そんなすごいの?!一緒にバスケやってる人だけじゃなくて、周りから見ても上手いって思われてるんじゃ相当だよ!



バスケ部に入りなよ!!入らないと勿体無いって!」



わたしの腕を揺すりながらバスケ部に入部することを勧める麻美。



でもわたしはその言葉にどうしても首を縦に振ることができない。



声が出ないのにバスケするのって体育の授業ですら危ないと思うし



やっぱり一番の理由は……


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