きみの声を聞かせて
「次、古典だねー!絶対眠くなるわー」
((うんうん。でもわたしはお腹の方が心配かも笑))
「あー私も!昼休みまで持つか心配」
((だよね!なんか2人に話したらホッとしちゃって、昨日の夜から何も食べてないからお腹空いちゃった))
「それはやばい!何か食べる?」
麻美はそう言って自分のカバンをガサゴソ探り始めた。
でもわたしはあと50分なら耐えられると思って手を横に振りながら麻美に示す。
「夏帆ちゃーーん!」
そんな時、教室のドアから渚くんに呼ばれた。
呼ばれた方に振り向くと、『いいって!』と言って焦っている翔矢くんとにこにこしている渚くん。
「ったく、分かったよ!ごめーん、夏帆ちゃん。何でもなーい!」
わたしはコクンと頷いた。