きみの声を聞かせて



でも正直、高校からバスケを始めた先輩と小学生の時からバスケをやってきたわたしはどう考えても経験もテクニックも



入部して半年経つわたしがあると考えるのは別に自意識過剰でもないと思う。



でも不登校になってしまった先輩はいないけど、レギュラーの人達はそのことを恨み、ベンチの人達は自分よりも先に入られたことにいら立っているんだ。



「……もうやだ」



練習は何とか参加してるけど、わたしがパスしたボールを避けたり、キャッチしてくれても



その後に汚いものを触ったときのように手を払ったりするのを見せられると辛くて逃げ出したくてしょうがなかった。



どうしてわたしだけこんな辛い目に遭わなければいけないの?



入部してからすぐに顧問にレギュラー入りをさせられてからこの生活が始まって



バスケ部の子たちがそれをクラスに広めて、尾びれ背びれが付いて炎上して



半年頑張ってきたわたしももう心が折れる寸前だった。



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